擁壁の下でも家を建てることが可能!その4つのケースとは?

擁壁の下でも家を建てることが可能!その4つのケースとは?

 

擁壁の下でも家を建てることが可能!その4つのケースとは?

2020/12/17

 

 

 

村上悠です。
経営する賃貸物件について、空室時の各部屋のリフォーム、さらに大規模修繕を行ったことがあります。
このようなリフォームを何度も行ったことがあり、その経験をベースに記事を書こうと思います。

 

今回は、擁壁の下にある土地に家を新築したり、建て替える場合について取り上げます。

 

擁壁の状態にもよりますが、どういう場合に、擁壁の下でも家を建てることができるのか、注意点、デメリットを解説します。

 

ぜひ、お読み頂ければと思います。


 

 

擁壁の状態にもよりますが、擁壁のある土地や建物の売買には、注意すべき点、デメリットが多々あります。

 

次の記事で詳細を解説してますので、こちらもぜひ、お読み頂ければと思います。

 

関連記事:

 

擁壁に囲まれた土地を売る際に、最も注意すべき点、リスクを解説します。土地売買で擁壁がデメリットになることを、隣地に擁壁がある場合のトラブルを例に解説します。→「他人が所有する擁壁に接する土地が売れないって本当?その理由を解説!

 

記事をお読み頂ければ、おわかりいただけると思いますが、擁壁は本当に厄介で、大きなデメリットもあり注意が必要です。

 

今回取り上げる、擁壁の下に家を新築したり、古い家を取り壊し、建て替える場合も同じです。

 

擁壁の状態によっては、その土地に家を建てることができなかったり、建てるにしても、大きく建築が制限されるリスク、デメリットがあります。

 

本記事では、擁壁の下に家を建てられる4つのケースについて解説します。

 

さらに、まずは確認しておくべき擁壁のチェックポイントも、あわせて解説します。

 

これから擁壁のある土地に、家を新築で建てられる方、建て替えの方にも、おおいに参考になるはずです。

 

ぜひ、最後までお読み頂ければと思います。

 

 

本記事をお読みいただくことで、以下の2点について理解が深まります。

  • 擁壁のある土地に家を建てる場合の注意点とは?
  • 擁壁があっても家を建てることが可能な4つの場合とは?

 

 

まず確認すべき擁壁の所有者とは?

 

 

 

 

 

まず、擁壁について確認すべき所有者について解説します。


 

 

まず確認すべきポイントは、土地の境界がどこにあり、擁壁の所有者が誰であるのかを確認することです。

 

本来であれば、土地を購入する際には、擁壁の所有者が誰なのか、擁壁の安全性がどうなのかを、絶対にこの2点は確認しておくべきことです。

 

土地を購入した後のトラブルを回避するためにも、こういった確認は極めて重要です。

 

しかし、実際には、その点が曖昧なまま、土地が売買されるケースが多数あります。

 

土地を購入した者も、その隣人も、お互いの境界にある擁壁が、どちらが所有するものなのかが、よくわかっていないことがあります。

 

擁壁を造る際の関係者であれば、まだわかると思うのですが、その者から購入したり、さらに売られたり・・

 

土地が転々と売られ、結果、擁壁に関する資料(図面や検査済み証など)がどこにあるかもわからず、その結果、擁壁の所有者もわからなければ、擁壁の安全性も確認できないこともあります。

 

仮に、擁壁の所有者が、自分なのか、それとも隣人なのか曖昧だとしても、どちらが所有者でも、擁壁の安全性が確認できない限り、家を建てるのが難しいという点は同じです。

 

しかし、本来、擁壁の安全性を確認したり、擁壁を造り直したり、補修したりすることは、擁壁の管理者である所有者が行うものです。

 

その所有者が曖昧では、費用負担の問題もあり、まず、何も進まないはずです。

 

擁壁の補修ではなく、やり直しともなれば、工事には数百万円の費用が、場合によっては、1千万円近い費用がかかることもあります。

 

自分が所有者であるか否かが曖昧なまま、そんな高額な費用を負担するわけがありません。

 

仮に、擁壁の所有者が判明したとしても、その者が費用を負担することができなければ、擁壁はそのままです。

 

そうすると、当然ですが、普通に家を建てることはできません。

 

擁壁は本当に厄介です。

 

擁壁について何をするにも、大前提として、まずはその擁壁の所有者が誰なのかを確認することがとても重要なわけです。

 

その重要性が、おわかり頂けたでしょうか?

 

擁壁の所有者については、図面や測量図で境界杭をチェックし、土地の境界を確認します。

 

そして、擁壁がどちらの土地に存在するかによって、所有者を確認することができます。

 

次のパートでは、擁壁の下に家を建てることが可能なケースを、擁壁の状態に応じて解説していきます。

 

ぜひ、参考になさってください。

 

 

 

擁壁の適合・不適合か、その安全性の確認は、まず検査済証が交付されているかどうかを調べます。

 

仮に、検査済み証が見当たらない場合は、役所に相談する等し、あくまでも書類を確認することが重要です。

 

よくあるのが、不動産屋が大丈夫だと言っているから、安心される方が、いますが、絶対にダメです。

 

検査済み証の確認後、さらに擁壁の現状を確認することで、ようやく擁壁の安全性を確認できます。

 

次の記事で詳細に解説してますので、参考になさってください。

 

関連記事:

 

擁壁のある土地は、その擁壁の安全性を常に確認しておく必要があります。その安全性をどのようにチェックするのか、どのようなリスク、トラブルが考えられるのか、詳細に解説します。→「擁壁のある土地は要注意!後悔しないための2つのチェックポイントとは?

擁壁の下に家を建てられる4つのケースとは?

 

 

 

 

 

次に、擁壁の下に家を建てることが可能な4つのケースについて解説します。


 

 

擁壁の下でも、家を建てることができるのは以下の4つのケースです。

 

 

擁壁の安全性が確認できる場合

まず、1つ目のケースですが、既存擁壁の調査等を実施し、その結果、安全性が確認されたケースです。

 

つまり、建築基準法の工作物の確認・検査済証等があり、さらに、擁壁が、常時適法な状態に維持され、著しい劣化等がなく、安全と判断されたということです。

 

この場合は、擁壁があっても、何ら問題なく家を建てることができます。

 

そもそも、家を建てた後、家の裏の擁壁が崩れるというリスクが全くないので、問題ないのです。

 

 

安全な擁壁を造り直すか改修する場合

2つ目のケースは、既存擁壁を、安全な擁壁に造り直したり、建築基準法に適合するように改修をする場合です。

 

危険な擁壁を安全な擁壁に変えることで、家を建築することが可能です。

 

安全な擁壁に作り直せば、家を建てた後、家の裏の擁壁が崩れるというリスクが全くないですよね。

 

 

擁壁が崩壊しても影響を受けない範囲に家を建てる場合

上の2つは、安全な擁壁であることを前提に、家を建てるケースですが、3つ目は、危険な擁壁のまま、家を建てるケースです。

 

通常、家の裏の擁壁が崩壊すれば、一気に土砂が崩れ、その影響で家が倒壊したり、傾いたりします。

 

万一、既存擁壁が崩壊しても、その影響を建物が受けないようにして、家を建てるわけです。

 

 

家の裏の擁壁が崩壊しても、建物への影響が及ばないよう対策を取ることで、家を建築することがが可能です。

 

具体的には、上の画像の通りに、擁壁の上端から、既存擁壁の高さの2倍超、擁壁から離して家を建てます。

 

これだけ、擁壁から距離をとって家を建てれば、家の裏の擁壁が崩壊しても、崩れる土砂の影響を、家は影響を受けないということです。

 

 

擁壁が崩壊しても家の安全を確保できる施設を設ける場合

4つ目のケースも、3つ目と同様、安全性が確認できない擁壁のまま、家を建てるケースです。

 

家の裏の擁壁が倒壊しても、建物の安全を確保できるような対策をとることで、家を建てることが可能です。

 

 

その対策ですが、上の画像のように、家と擁壁の間に、土留施設(コンクリートの防護壁)を設置する方法です。

 

これであれば、家の裏の擁壁が崩壊しても、一気に崩れる土砂を土留施設でとめることができるわけです。

 

この土留施設も、建築基準法で求められるレベルに、しっかりした丈夫な施設にする必要があります。

 

ちなみに、この土留施設の高さをどうするか等、基準は各行政により異なりますので、注意が必要です。

擁壁の上の家の場合とどこが違うのか?

 

 

 

 

 

参考までに、擁壁の上に家を建てる場合と、どこが違うのかを解説します。


 

 

当然ですが、擁壁の上側に家を建てる場合も、擁壁の下側に家を建てるのと同じく、既存擁壁の状態によって、大きく影響を受けます。

 

擁壁の上側に家を建てることが可能なケースですが、先程、擁壁の下側に家を建てるケースの、1つ目、2つ目は全く同じです。

 

  1. 既存擁壁の安全性が確認できれば、問題なく家を建てることができます。
  2. 既存擁壁を、造り直しや改修によって、安全な擁壁に変えることで、家を建てることができます。

 

 

既存の擁壁の安全性が確認できない状態で、建築可能なケースが、擁壁の下に建てるのと少し異なりますので、詳細を解説します。

 

 

万一、建物の下側にある擁壁が崩壊しても、家がその影響を受けないように、擁壁から一定の距離をとって家を建てます。

 

上の画像のように、擁壁の下端から、擁壁の高さの 2 倍超離して家を建てれば、問題の擁壁でも、家を建てることは可能です。

 

(擁壁の下側に家を建てる場合は、擁壁の上端から距離をとる必要があります。)

 

 

 

既存の擁壁が危険なままでも、家を建築できる2つ目のケースです。

 

家の基礎や基礎杭等の支持地盤を安息勾配内とすることで、家を建てることが可能です。

 

おそらく、この説明では、何が何だかわからないと思いますので、補足説明いたします。

 

まず、安息勾配とは、土等を積み上げたときに自発的に、崩れることなく安定を保つ斜面の最大角度のことです。

 

つまり、万一擁壁が崩壊したとしても、安息勾配内の土砂は崩れないということです。

 

崩れることがない、安息勾配内の土の中に、家の基礎や基礎杭等の支持地盤があれば、擁壁が崩壊し、土砂が崩れても、建物は全く影響を受けないということです。

 

わかりますよね。

 

 

 

擁壁のある土地に家をお考えの方には、ぜひ、次の2記事も参考になりますので、ぜひ、お読み頂ければと思います。

 

関連記事:

 

擁壁とはどういうもので、設置にどれくらいの費用がかかり、どのような作業工程で作り、耐用年数はどれくらいなのか、さらに擁壁に関係するトラブルについても徹底解説します。→「擁壁工事の費用、価格の金額の目安は?

関連記事:

擁壁のやり直しは、既存の擁壁を解体、撤去、新しく擁壁を造る等、本当に大変です。本記事では、作り直すべきか否かの判断ポイントとその費用について解説しています。→「擁壁のやり直しをすべきか?その判断ポイントと費用は?

まとめ

 

 

 

 

 


以上、擁壁の下に家を建てる際の注意点、デメリットを解説しました。
参考になりましたでしょうか。
最後に、まとめです。






擁壁のある土地に家を建てる場合、その擁壁が家の上にあっても、下にあっても、擁壁の安全性が確認できないと、建築は大きく影響を受けます。

多額の費用をかけて新しく擁壁を造り直したり、既存の擁壁を改修しないと、普通に家を建てることはできません。

また、問題の既存擁壁のまま、家を建てるにしても、大きく建築は制限されます。

おそらく、あなたが思い描く家を建てることは、まず難しいと思います。

このように、擁壁は、とても厄介であり、擁壁があるということが大きなデメリットであり、本当に注意が必要です。

可能であれば、擁壁のある土地を購入する前に、確認するのが望ましいのですが・・

擁壁が土地のどの場所に存在するのか、その所有者は誰なのか、そして、擁壁の安全性に問題はないのか、確認することがとても重要です。

擁壁が崩壊すれば、家が倒壊したり、傾いたり、最悪の場合、人命が損なわれる等、大変な事故になります。

何か重大な事故が起こってからでは遅いです。

まずは、現在の擁壁がどういう状態なのか、安全性に問題はないのか、プロの専門家に相談をしましょう。

ぜひ、専門の業者に相談をし、既存の擁壁の安全性を確認し、必要であれば、擁壁の修繕、補強、やり直しを検討すべきです。

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今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

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著者情報:
村上悠
レリッシュプラン株式会社:代表

 

経営するRCマンション、平屋ガレージハウス等、複数の賃貸物件について、空室対策として何度もリフォームを行ったことがあります。
リフォームは、室内のクロス、床、天井といった小規模なものから、屋根や外壁をリフォームする大規模修繕の経験もあります。
また、自宅を三井ホームで建て、さらに賃貸物件の平屋ガレージハウスを建てる等、新築の家づくり経験もあります。
そういったリフォームや家づくり経験で得た気付き、知識等を、記事にしていきたいと思います。

 

リフォームや家づくり等に役立つであろうと、資格も取得しました。
賃貸業など不動産ビジネスに役立つであろうと、宅地建物取引士に2008年に合格。
また、家づくり、リフォームに色彩は重要ということで、2級カラーコーディネーター(商工会議所)の資格を2019年に取得。
さらに、以前サラリーマン時代に、国内旅行業務取扱管理者の資格も2016年に取得。

 

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